トランプ大統領4:トランプ政権はいつまでもつのか?

大統領就任から3か月。弾劾の種は山盛りですが、弾劾される気配はありません。それは弾劾を訴追する下院で共和党が圧倒的多数を占めていることも要因の一つですが、実は民主党や無党派リベラル層からも弾劾を望む声はさほど強くありません。それはトランプを弾劾しても、そのあと大統領になるのは副大統領のマイク・ペンスだから。

マイク・ペンスはトランプに比べれば常識的な政治家といえるかもしれませんが、時代錯誤といってもいい保守派です。共和党大統領候補の予備選挙を勝ち抜いたトランプが副大統領候補さがしで主流派の政治家に断られまくったあげくに連れてきたのがペンスです。インディアナ州知事だったペンスはReligious Freedom Restoration Actという「宗教上の理由でLGBTを差別することを認める」州法を発効させたことで知られています。この時代に逆行した州法は、大企業やスポーツイベントの大ボイコットを招き、結果的に撤回を余儀なくされました。しかし、州の経済に打撃を与えたペンスは不人気で再選が危ぶまれていました。そもそもがトランプでもなければ副大統領になんて指名されるはずのない政治家だったのです。

LGBTだの中絶だのという社会問題については本音はどうでもいいと思っているトランプと違い、ペンスが大統領になればまっしぐらに超保守路線です。しかも党の方針なんてへとも思っていないトランプと違って、党の方針に従順なペンスが大統領になれば、上下院で過半数をとっている共和党はやりたい放題。スムーズに保守化路線が進んでしまい、LGBT差別OK、中絶禁止というとんでもないことになりかねません。たとえロシア疑惑によってペンスまでが失脚したとしても、その次に大統領になるのは下院議長と決まっています。つまりポール・ライアンです。もともとティーパーティ系の政治家として勢力を伸ばしてきたポール・ライアンはオバマケア廃止を悲願とし、あらゆる福祉縮小を主張する徹底した自己責任資本主義原理主義者です。こちらも民主党にとっても無党派層リベラルにとってもペンス同様にトランプより都合が悪いのです。

民主党と無党派リベラルにとっては、ともかくこの先4年間をなんとかやり過ごすしか方法はありません。反対運動を続け、2018年の中間選挙でせめて上院の過半数を奪回し、次回大統領選の2020年まで、できるかぎりトランプと共和党の望む政策が通らないようにするというのが唯一の戦略です。つまり、現状で考えられる最良の形とはトランプに何もせず、何もクライシスを起こさずに4年間をまっとうしてもらうことです。

一方の共和党主流派の政治家にとっては、実はトランプを弾劾して、言うことをきくペンスを大統領にしたほうが都合がいい。ポール・ライアンならもっといい。が、トランプを弾劾するということは、トランプサポーターを敵に回すということです。そうすれば議員としての自分の再選が危ない。トランプの支持率は30%代と史上最低を記録していますが、これを共和党支持者だけに限ると、まだ70%を超えています。トランプ支持者にとって主要メディアの流すニュースはトランプの言う「フェイクニュース」なわけですから、ロシア疑惑や収賄スキャンダルの証拠があがったところでトランプ支持者が急激に減ることはないでしょう。今の状態でトランプの弾劾を主張できるような共和党の政治家はいません。したがって共和党主流政治家にとっては、向こう4年間なんとかトランプの機嫌をとりながら党として通したい政策を進めていく、ということが最善の策です。

つまり、共和党、民主党、無党派層、それぞれの思惑でトランプ4年間の続投はやむなしとなっているので、よほどの事態の急展開がないかぎり弾劾はあり得ないのです。

ここにきて、トランプは外交方針のまったくない無暗な爆撃や脅しで世界を震撼させていますが、自分の国が戦場になった経験のないアメリカは他国に対する軍事行動に対して驚くほど鈍感です。そして多くの人がいまだに正義の攻撃というものを観念的に信じています。アメリカ自体に相当なダメージが出ないかぎり、トランプの軍事行動が「よほどの事態」とアメリカ人に自覚されることはないでしょう。

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Mad Hot Ballroom

久々の仕事のないまとまったお休みでnetflixで前からマークしてあったドキュメンタリー映画Mad Hot Ballroomをストリームで観ました。ニューヨークの公立小学校の課外カリキュラムでやってる5年生の学校対抗社交ダンス大会のドキュメンタリーです。ダンスというより子供たちの様子がリアルでおもしろい。経済的に恵まれない地域の子供たちの話が主になってるんですが、それよりも5年生というなんとも中途半端でawkwardなお年頃の様子がよくわかります。強豪校の子ども達の天性って感じのダンスのうまさもすごいけど。トレーラーはこちら。

http://www.youtube.com/watch?v=F5wEb_3S2VM

 

日本のニュースのBGMとFEMA

I was watching the Japanese news show on the Japanese broadcast channel. It was about the typhoon disaster on Izuoshoma Island and showed the scene of a huge mud slide. Charles asked me “What is this scary music? It is like a Godzilla movie or something. Isn’t it news?” It took me a while to understand what he was talking about. While Japanese news shows often use background music to make the scene more dramatic, American news shows do not use any background music for their report. I knew it, but I never thought the background music sounded so peculiar to an American. After 25 years here, I still encounter something new.
In that Japanese news show, there was a discussion about how to fix the response of Japanese government to natural disasters. One of the panelists said Japan needed a special agency to deal with natural disasters, like FEMA in the US. Really?  I think most Americans are not proud of FEMA as a good example.

日本語放送で、今回の伊豆大島のような自然災害対策を考えるという報道番組をやっていました。伊豆大島の土石流の映像が流れているところで、隣にいたチャールズが「なんだ、このゴジラ映画みたいなおそろしげなBGMは。これはニュースショーだったんじゃないの?」と言いました。一瞬チャールズが何を言ってるのかわからなかったのですが、そういえばアメリカの報道番組では報道映像にBGMがつくことはないのです。私はこれまで何の疑問も抱かずにアメリカの報道番組も日本のゴジラBGM付き報道番組も観ていましたが、アメリカ人には大変奇異に感じられるらしいです。在米25年にしてまだある新しい発見。
で、この番組の中で「日本政府には自然災害に対応する機関が必要だ、例えばアメリカのFEMAみたいに」と一人のパネリストが発言していました。FEMAってカトリーナ以来アメリカで自然災害があるたびにその無能ぶりと効率の悪さを批判され、かえって邪魔になってるだけみたいに言われてる組織なんですけどね。FEMAを他国にお薦めしたいというアメリカ人をさがすのは難しいと思う。

歌舞伎座こけら落とし

勘三郎の次は団十郎。まるで重要なカードから順番にとられていくような歌舞伎界。歌舞伎に熱中していたのが十代の頃なので、未だに当時の若手が私にとってのスター。このところ、帰国しても観たくなるような座組と演目の歌舞伎がないと思ってましたが、ますます観たいものがなくなるわけです。
これだけの人柱の上に建つ歌舞伎座。器だけ新しくしちゃって大丈夫なのか松竹?とりあえず団十郎の代役はどうするんだろう?と演目をチェックしてみました(日本に行く予定はないのでどうせ観ることはできませんが)。歌舞伎座さよなら公演も何ヶ月もひっぱって稼いだ松竹ですが、こけら落としも4月から6月まで3か月。しかも3部制で演目少ないのに料金は1等席が20000円!そのわりにはこれじゃ完売できまい、と思う地味な演目と配役の回もあり(5月の第一部、6月の一部、二部)。
で、配役を見ていて気づきました。三ヶ月も杮落とし公演をやりながら、猿之助一門がまったく出ていない。おもだかや一門はどこか他で襲名披露で稼いでくださいってことか。中車はともかくとしても、人気や話題性からいって1ヶ月くらいは新猿之助を出すのが観客サービスというものだろうに。30年前とちっとも変わってない仲間はずれ状態。
それにしても、松竹いわくどれも当代一の配役だそうだけど、勘三郎がいないと演目も配役もとてもさびしい。さらに団十郎をぬくと、歌舞伎から最も歌舞伎らしい人が欠けてしまったのだということが実感される演目になっています。
で、気をとりなおして代役予想。あまりにも可能性が限られているので予想ってほどのこともないのが悲しい。
4月第一部「鶴寿千歳」これはともかく格付けが第一だろうから菊五郎か吉右衛門。(相手役が藤十郎だから関西系の仁左衛門はなかろうということで)
第二部「白浪五人男」の日本駄右衛門は吉右衛門(もしかすると仁左衛門)
5月第一部の「三人吉三」の和尚吉三も吉右衛門、第三部の「石切梶原」の大庭三郎は幸四郎。
6月第二部の土蜘蛛の源頼光は吉右衛門(もしかすると梅玉)。第三部の「助六」はお父さんの追悼演目ということで海老蔵。
ところでこの海老蔵、団十郎死去のニュースのインタビューに答えて「(団十郎が)愛のあるかたでいらっしゃいました。」「(団十郎が)おっしゃっていました。」といくらなんでもな敬語を連発。こんなときだから、これをどうこういう人もいまいけど、30過ぎのいい年になるまで誰も教えてやらなかったのはなぜだ?1.市川宗家御曹司に注意するのはおそれおおい。2.わざと教えてやらない。3.逆切れするかもしれないから(さわらぬ神にたたりなし)。このまま市川宗家当主になるんじゃ本人にとっても歌舞伎にとっても日本にとっても不幸だ。誰か言ってやってくれ。

Windows 7英語版の文字化け問題

去年の秋に6年使ったWindows XPのパソコンからWindows 7のパソコンに買い換えてから、ずっと文字化けに悩まされてきました。いずれもアメリカで買った英語版ですが日本語をインストールしてあるので日本語入力は問題なくできるのですが、新しいパソコンではダウンロードした日本語のファイル名が文字化け。インターネットで日本語サイトの一部が文字化け。ブラウザをエクスプローラーにしてもファイヤーフォックスにしても問題は同じ。しかもネットで表示されるフォントが変。ブラウザのフォント変更ができない。などの問題があったのですが、とりあえず日本語での仕事に支障がないので、ほうってありました。が、使おうとした日本のソフトが動かなかったため、これはやっぱり設定をなんとかしなければ、とググってみたら簡単に解決方法が見つかりました。
コントロールパネル→「Region and Language」→「Administrative」タブ→「Change system locale」ボタンでlocalをJapanese(Japan)に変更→再起動
XPでは普通に表示されてたiTuneの曲名まで文字化けしていたのですが、これを変更したらちゃんともとに戻りました。こんな簡単なことならもっと早くやればよかった。

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