雪、雪、雪と冷蔵庫

 クリスマスの翌日が記録的な大雪で(ロングアイランドのチャールズの実家からドライブして帰ってくるのが北上してくる猛吹雪と追いかけっこでスリル満点でした)、それが溶けきらないうちに先週の金曜日はまた雪。そしておとといはまたドカ雪。今年はやたら雪が多い。その上、ずうっと気温が低いので(最高気温が摂氏マイナス5度くらい)、全然とけません。
 家のデッキの雪の中でこんもりしてるのはバーベキューグリル。で、家の前の駐車スペースの雪を除雪車がぐぐっと押していくので雪が降るたびに家の前の雪が高くなり、とうとうこんな壁に。窓から外が見えない。穴をほれば、このまま鎌倉になると思う。ガレージがないので車も雪が降るたびに掘り出さなきゃなりません。車の上にたまった雪を払ったあと下の雪をどこかにどけないと動かせない。いやあ、重労働です。
 気温が低いので雪だるま雪合戦もできないようなパウダースノーでスキーに行けばさぞ快適だろうと思われますが、おかげさまで仕事が引き続き忙しいのでスキーには行けない。しかも、この忙しいのに雪関係の雑用はあるし、寒いし、まったく。
 新年早々こわれた冷蔵庫は、修理を頼んだリペアマンがアメリカ名物のノーショウ(何の連絡もなく来ない)で、シアーズに電話したら、「テクニシャンが病気だから」って、電話ぐらいしろ、電話ぐらい。しかも次のアポイントは1週間後までとれないってことで、「ざけんじゃねえよ」と言ったら、それでは保証サービスをオファーしようじゃありませんか、と言います。1年間の保証で修理および500ドルまでのパーツ代をカバーして270ドル。保険のようなものなので、本来なら修理をオーダーしてからは購入できないサービスですが、修理が遅れたかわりに今からで購入できるようにしましょう、というわけです。
 1年前の修理ではモーターを交換して350ドル以上かかっています。今度もまた同じような問題だったらこの方が安い。が、これが開けてみたら実は、簡単に直るものだったら、150ドルくらいですむこともある。保証期間は1年しかないので1年以内にもう1回壊れたらお得ですが、なにもなければかえって高くつく可能性もある。つまり、賭けです。ノーショウのかわりに割引ではなく賭けをオファーしましょうっていうのもずいぶんな話ですが、迷った挙句に購入しました。それにしても、冷蔵庫の修理保証がたかが1年で270ドルって何もなかったら普通は買わないだろう。そもそもが、賭け商品っぽい。それが成り立つくらいアメリカの家電は壊れるってことなんでしょうか。
 さて、1週間後にやっとリペアマンがやってきました。昨年と同じ症状なのでまたモーターが死んだに違いないと思っていたのですが、今度は排水がつまって水が凍ってモーターの羽が動かなくなったのだそうです。冷蔵庫のモーターの回りをお湯でとかしてガンガン氷を割って取り除くという、ものすごくプリミティブな修理。手作業なので時間は結構かかってたけど、部品交換がないから、おそらく賭けは私の負け。が、なぜ排水が詰まったかという原因は解明されず。爆弾をかかえているようなものなので、また壊れたら私の勝ち、になっても嬉しくない、全然。
 ちょうど1年たって保証期間が過ぎた頃にまた壊れるっていうのが一番嬉しくない大負け。でも、これが一番当たりそうな予感。

冷蔵庫再び

2011年1月4日

 今日は誕生日です。で、朝起きてみると冷蔵庫が冷えていない。去年とおんなじです。たかが5年しか使ってない冷蔵庫がなぜこんなに壊れるんだよ。しかも今日。なんのバチが当たったんだか。
 暮れからなんだかすごく忙しくなって正月元旦にいつものパーティをしただけで、ずっとお仕事。これはまあ有難いと思わなくっちゃいけないことなんですが(なにしろ秋にすごい暇だったものでフリーランスとしては仕事があるときにがっちり働いておかないと)、なんといっても時間がない。
 このくそ忙しいのに、冷蔵庫のものをクーラーに移してデッキに運びました。夏じゃなかったから幸い、ともいえますが。
 こんなに壊れまくる冷蔵庫新しくしたほうがいいんじゃないのか、と思うでしょうが、ところがそうはいかないのです。この冷蔵庫に合わせてキッチンのキャビネットが作られていて、しかも同じサイズの冷蔵庫はもう売られていない。買い換えようにもちょうどいいサイズの冷蔵庫がないのです。何が何でもこの家を売るまではこの冷蔵庫に働いてもらわなきゃならないのです。冷蔵庫なんて最低10年は持つものだという前提のもとに、10年後(当時から)には娘はとうに大学だからここは売って引越してるはずだし、という計画だったのですが、まさかこんなことになるとは。
 修理にはまた数百ドルがとんでいくわけです。修理代を足し上げていけば、新しい冷蔵庫が買えますね、きっと。
 お前のせいだよ、GE。さすがアメリカの冷蔵庫だ。雑な仕事をしてくれるぜ。

皆既月食

2010年12月28日

ちょっと古い話になりますが、19日は皆既月食でした。

 夜の10時ごろに娘が「300年以上に1回の月蝕だから見よう」と言い出しました。調べてみたら300年ぶりっていったって、冬至と月蝕が重なるのが300年ぶりってことで月蝕そのものは3,4年に1回あります。しかもニューヨークで月蝕が見られるのは午前2時40分。娘の言う「一緒に見よう」というのは、つまり「ころあいの時間になったら起こしてね」ということです。普通なら、見たけりゃ勝手に一人で起きろ、お母さんは寝る、というところですが、今回は一緒にみてみようか、という気になりました。
 それというのも来年8月までが娘と暮らす最後の1年だからです。この秋の新学期になったころから何をするにも「娘がいるのはこれが最後」という感傷がついてまわるようになりました。月蝕観察を娘としたことなんてこれまで1回もないので「娘と一緒に月蝕を見るチャンスもこれで最後」っていうのもおかしなもんですが、ともかく最後には違いない。

 で、ちょうど仕事も合間だし、たまったペーパーワークを片付けながら夜更かしするかいう気になりました。ところが、パソコンに向かってエクセルを立ち上げたとたんに停電。雨でも風でも雪でもないのに停電。いやがらせか?(って誰の?)停電になるとインターネットもパソコンも使えない。テレビもDVDも観られない。冷蔵庫は開けられない。オーブンもレンジも使えない。シャワーも風呂もだめ。おまけに暖房もきれるのでぐんぐん寒くなる。しかも夜だと真っ暗。寝る以外に方法はないわけですが、ともかくも月蝕まで時間をつぶさないといけないので、懐中電灯たよりにクローゼットの整理。月蝕予定次回の直前にやっと電気がつきました。

 外に出てみると、晴れてるはずの空がくもり(星が見えないので曇りだとわかる)で、もやがかかったような三日月みたいな月がぼんやりと見えます。
 娘を起こすと、「目が覚めたから」とチャールズも起きだしてきました。もちろん気温は零下の寒い中、3人で月蝕観察。月はちょうど真上くらいの窓からは見えない位置にあります。とにかく寒いのでずっと見守っているわけにはいかず、出たり入ったりしながら見た月は話に聞く赤い月ではなく、かすみがかかった(くもっていたので)ボンヤリした三日月がだんだんなくなっておしまい。月蝕そのものは、どうってことありませんでしたが、しーんと静まりかえった中で3人でああだこうだ言いながら夜空を見上げているのはなかなか楽しいものでした。
 しみじみと「こういう時がずっと続くといいなあ」と思えるのも今の生活が「期間限定」だからこそかも。人生そのものが期間限定なわけですが、アメリカの子供との生活は実にはっきりと有効期限が決まっていて、期間限定効果をじっくりあじわえます。

 娘がアプライしている大学は北西部(オレゴン、ワシントン州、カナダのブリティッシュコロンビア)の大学ばかりなので、来年の9月には間違いなくニューヨークとは3時間の時差のある所に行ってしまいます。会えるのはせいぜい年に2,3回というところでしょう。来年8月までは、何かにつけて期間限定満喫ということになりそうです。