ジュニアプロム

2010年5月23日
 
 一昨日は娘のジュニアプロムでした。
 ハイスクールの卒業パーティ、プロムの存在は前から知っていましたが、卒業の前年、ジュニアイヤーの最後にジュニアプロムというものがあることは娘がハイスクールに入って初めて知りました。なんでまた2度もプロムが必要なんだ?と思いますが、娘によるとジュニアプロムはシニアプロムのファンドレージングが主な目的なんだそうです。最近のプロムはどこでもホテルのバンケットだったりクルーズだったり、結婚披露宴なみにお金がかかるパーティになるので、それに備えて会費をプールするのだそうです。ですからジュニアプロムの会場はたいていが学校のジム。お金をかけずにやって会費の大半は来年のシニアプロムの足しにするのだそうです。
 それでは、会場に合わせてジュニアプロムはカジュアルなパーティかというと、ところがどっこい一応プロムなのでフォーマルな装いが必須。学校によってもちがいますが、娘の学校では、本番のシニアプロムが男子はタキシードで女子はロングドレスで、ジュニアプロムは男子はスーツで女子は短いフォーマルドレスです。つまりプロム以後は親戚の結婚式でもないがぎり着用機会のないフォーマルドレスが2セット必要ということになります。
 そんな無駄なドレスなんかバジェット100ドルが限度だ、と言ってあったせいか、娘はお友達のお姉さんが2年前に着た高価なドレスを借りてきました。グッドジョブだ。シニアプロムもこの調子でどこかから借りてきてくれ。
 さて、プロムといえばお洋服以前に調達しなければならないのはパートナーです。特定のボーイフレンドやガールフレンドがいる子は簡単なんですが、そういう子は半数くらいでしょうか。意外と少ない。あとの決まった相手のない子は仲良しの友達の中からお互いにみつくろってパートナーを決めます。
 娘にはボーイフレンドはいません。が、ハイスクールの1年目の頃からとても仲良しの男の子がいます。当然、娘はその子とプロムに出かけました。この男の子は娘と年中一緒にいるので、まわりはボーイフレンドだと思っている人も多いのですが、本人いわくボーイフレンドではなく男の親友だそうです。別に嘘をつく必要は何もないので、実際にそうなのでしょう。(ご存知の方も多いとは思いますが、英語でボーイフレンド、ガールフレンドというのは恋人、つまりカレシ、カノジョでありお友達ではありません)。ボーイフレンドだと何かと束縛が多くなるし、特別な恋愛感情もないのに無理してボーイフレンドをもつ必要はない、という娘の言い分はしごくもっとも。
 が、これがお父さんたちには理解できない。
「女の子の方はともかく、ティーンエイジャー男子が女の子と『お友達』になんかなりたいわけがない」
と言い張る。あげくのはてには
「そいつゲイなんじゃないのか」
とまで言い出す。面白いことに元夫もチャールズもまるっきり性格が違うのに、まるで口裏を合わせたように同じことを言います。それが娘には大変うっとうしいらしいのですが、お父っつぁんたちには、どうしても女の『お友達』というのが理解できない。
「お友達になろうと思って女の子に話かける男なんていないんだよ。50代だって60代だってそんなヤツいないんだよ。ましてティーンエイジャーでそんな男がいるわけないだろう」
というのがお父さんたちの理屈です。「オレはそんな無駄なことしたことねえ」というわけなのでしょう。
 アメリカでも草食男子系が増えているのかもしれません。でも、彼らは決して女の子に縁がないわけではありません。むしろその逆です。たとえば娘の親友男子は去年のシニアプロムに2歳年上の女友達のエスコートとして出席しています。自分の学年に適当な相手が見つからない場合は年下の男の子をプロムのためのパートナーとして調達する女子もいるわけです。彼はそれだけ優しくていいヤツなのでしょう。
 娘と同い年のチャールズの息子も今年はジュニアプロムです。決まったガールフレンドはいませんが、やはり友達の女の子とジュニアプロムに出かけました。チャールズも日頃から息子の話に女の子が登場するたびに「その子はお前のガールフレンドか?」ときいては、「なんで、女の子だといちいちガールフレンドじゃなきゃならないんだよ。」とうるさがられています。
 ちなみにチャールズの息子も、今年のシニアプロムに1学年上の女の子のパートナーとしてかりだされて出席する予定です。そんなことはチャールズが学生時代には考えられなかったことだそうです。どうも、今時の男の子たちは、お父さんたちの世代に比べて女の子をゲットするのに努力する必要がないようなのです。だから、お父さんたちのように自分専属の女の子を確保しなければという必然性を感じていないのです、きっと。
 そういえば、アメリカの大学生は現在55%くらいが女子で男子不足なため、女子の方が積極的に出ないとボーイフレンドをゲットできないという話を読んだ覚えがあります。男子の方は声をかけられるままに、とっかえひっかえが可能なんだそうです。まだまだ女子の学歴が男より遅れていた1960~70年代に学生をしていたお父さんたちとは今や状況が違うわけです。
 娘の学年は大学入学希望人口が最も多い大学入学最激戦学年ですが、女子にとってはパートナー獲得激戦期というダブルパンチをくらっていることになります。娘にはどっちもがんばってほしいものです。
 ともかくも娘もチャールズ息子も『お友達』と楽しそうにジュニアプロムにでかけていきました。
 もちろん当日の準備はお約束の母の血圧上昇イベント満載でした。当日になって髪が化粧がと大騒ぎする娘。電熱式のカーラーがないから髪がセットできない、とまるでカーラーを用意していなかったのは「お母さんのせいだ」といわんばかり。相変わらずです。当日まで忘れていたのは自分だろうが、と険悪になる。
 結局はしまいこんであった普通のカーラーで私が巻いてやって縦ロール作り。最後に頼れるのはお母さんだけなんだからね、よく肝に銘じておくように。たまたま仕事もなくて暇だったので、マニキュア塗ったり、化粧したりお人形遊びみたいで結構楽しい。縦ロールは我ながら上出来な仕上がりだし。
 と思っていたら電話が鳴って、出てみるとまったく覚えのない花屋。娘のためのブートニアがなんやらと言っています。こちらは思い当たる節がないので、「はあ?」みたいな返事をしていると、チャールズと娘が揃って「言うの忘れてた」だと。なんでもジュニアプロムに一緒にでかけるパートナーの男の子のブートニアをこちらが用意して、男の子がコサージュを用意するんだそうで、もちろん前日まで忘れていた娘はたまたま私がいなかったのでチャールズに花屋への注文を頼んだ。そして、娘もチャールズも私に一言も言わずにいたというわけです。「普通の親は言わなくても用意してくれる」などとふざけたことをぬかす娘。また血圧が上がる。
 で、花屋の言うには「ブートニアはできてるけど、店は3時で閉めます」って、あと10分しかないじゃないか。花屋まではすぐに車をとばしても20分(よりによって遠い花屋に注文しているチャールズ)。とにかく待ってもらってとりに行きました。
 ブートニアってたかがバラの花一つにカスミ草かなんか添えて胸に留められるようにしただけのものが15ドルもします。きっとコサージュはもっと高いんだろうけど。
 来年のシニアプロムは、さらにリムジンだのアフターパーティだのいろんなものがついてきます。考えるだけで今からめんどくさい。アメリカの学校っていうのは、どうしてこうもいつまでも親がめんどうみなきゃいけないものが多いのでしょう。
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投稿者: motokokuroda

アメリカ生活も四半世紀を超えました。お料理から政治まで、興味のおもむくままに。

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