9 Star Hotel

 
10/26/2009
 イスラエルの若手監督が、イスラエルの建築現場に出稼ぎに来るパレスチナの違法労働者の生活を追ったドキュメンタリーです。政治情勢の悪化によりイスラエルへのパレスチナ人の出稼ぎは現在禁じられているのですが(かつては合法だった)、仕事を求めて不法入国するパレスチナの若者は後を絶ちません。パレスチナには仕事はなく、違法の出稼ぎが唯一の生きる道だからです。
 イスラエルの側にしても、アメリカの不法移民と同じで、既に労働力としてパレスチナの若者たちは欠かせない存在になってるという現状があります。お互いに深い憎悪を抱きながら抜き差しならない関係になっているという複雑な状況を見せられると、すっきり解決なんてあり得ないことがわかります。
 大変重い映画ではあるんですが、目を覆うようなやりきれなさになっていないのは、パレスチナの男たちの屈託のなさと、それでも生活を楽しんでいるたくましさにあります。
 そして、パレスチナの若い男が、すばらしい美形ぞろい。久しぶりに現場でシャワーを浴びた後に日光浴をしてるシーンなんて、そのままGQの表紙とかアバクロの広告に使えそうな男前ばっかり。この映画には男子しか出てきませんが、娘さんたちもきっと美人揃いなんでしょう。
 が、ニュースに出てくる中東のおっさんたちは二枚目とは言いがたいですから、見栄えのよい加齢というのは豊かな社会の特権なのだということがわかります。女の人も貧しい国ほど早く老けるし。
 で、そのイケメン男子たちは、ほとんど野宿に近い形で生活しながら、食事も究極のアウトドア自炊生活です。何回か食事シーンが出てくるのですが、これが必ずトマト。巨大な鍋に真っ赤なトマトをナイフでザクザク切って焚き火でガーッと煮て、パンにつけて食べる。肉体労働で蛋白質もないような食事ばっかりで大丈夫なんだろうか、とは思いますが、このトマトソースがすごく美味しそう。
 真似して作ってみました。トマトソースはいつもは缶詰のトマトで作っていて、たまに生を使うときは皮をむいて種を出して、ということをしていたのですが、パレスチナの男たちを真似て種も皮もそのまま。オリーブオイルでニンニクのみじん切りをいためたところに、ざく切りのトマトをいれて塩をふって強火で(焚き火のかわり)煮てみました。
 そしたらもう煮てる最中から、尋常じゃない香りの良さ。缶詰で作るときは少量の砂糖を加えないと酸味がシャープすぎるのですが、何にもいれなくてもまろやか。これを食べると、缶詰のトマトじゃ作れなくなっちゃうなあ、と思いますが、問題はお値段で、缶詰使用の3倍くらいになります。
 で、今日はたまたまトマトがセールだったので、パレスチナ風トマトソースを中心に、ピタブレッド、ハマス(ひよこ豆とニンニクとオリーブオイルとレモン汁をガーっとフードプロセッサーにかける)、トルコ風にんじんサラダ(ニンジンをシュレッドしてニンニクとオリーブオイルでしんなりするまでいためてグリークヨーグルトで和える。グリークヨーグルトのかわりに脱水したヨーグルトでもOK)、野菜を切らしていたので、代わりに石榴(今がシーズン)とブドウ(コンコードという今だけ出回る種のある小さなブドウで香りがいい)という地中海風ベジタリアンメニューになりました。
 名付けて「ガザめし」。おいしい焼きたてのピタブレッドがあるといくらでもいけます。
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投稿者: motokokuroda

アメリカ生活も四半世紀を超えました。お料理から政治まで、興味のおもむくままに。

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