社交ダンスのパラドックス

5/31/2009
社交ダンスのレッスンを受けてみました。近くのコミュニティセンターでやってる初心者向け5回コース。
私は20代の頃にダンスにはまり、ジャズから始まってモダンやバレエと一通りかじりましたが、社交ダンスはえらくお金がかかりそうなので手を出しかねていました。でも、これは主催がコミュニティセンターですから5回でカップル当たり90ドルというリーズナブルなお値段。
レッスン場はミドルスクールのカフェテリアで、参加者は私たちも含めて6組。うち4組は結婚式を控えた若いカップル。(アメリカの結婚式では新婚カップルがダンスを披露するのが定番なので、そのために短期レッスンを受けるケースが多い)。もう1組は50代と思われるカップルで、これもまた娘の結婚式を控えていて、二人でかっこよく踊って娘を驚かしたいのだそうです。つまり、結婚式がらみでないのは私たちだけ。
先生は典型的な戦前世代の白人男性。夏の数ヶ月を除いてフロリダ暮らし、というリタイア生活で、今は老後の趣味としてダンスを教えているらしい。1957年に軍隊で教えたのが最初だと言っていましたから、この道50年以上のベテラン。80歳は超えているはずですが、70歳くらいにみえます。ダンスは老化防止によろしいらしい。
でもって、この先生、私の顔を見るなり言ったことが「とにかくリードは男性がとるということを念頭においてね、女性はとにかくフォローするんだからね」。ダンスの世界は「この世に最後に残った男性リードのテリトリー」だそうで、レッスン中もドーント・リード、フォロー、フォローと言い続けていました。
だいたいカップルで始めるダンスレッスンというのは99%(100%かも)言いだしっぺは女に決まっています。で、相方の男が最初から乗り気なケースはあまりないと思われますが、少しくらい気が乗らなくても妻またはガールフレンドの希望に従ってついてくる男というのは基本的に性格が「やさしいタイプ」です。
男(夫)には「勝手に自分の好きなことをする」タイプと「相手に決めてもらいたいタイプ」の2種類しかいないというのが結婚離婚を通じてたどりついた私の持論。ほどほど、という例を私のまわりで見たことがありません。元夫は典型的な前者でしたから、私がいくらやろうと誘ったところで社交ダンスのレッスンについてくるなんてことはまず考えられませんでした。後者タイプの夫を持った女友達は、「何でも私が決めなきゃ先に進まないからうんざりする」と愚痴っていましたが、当時の私にしてみれば贅沢な悩みと思えたものです。
で、私は「勝手」タイプに辟易して離婚したわけですから、新パートナーのチャールズは典型的な後者タイプ。「ついていくタイプ」のパートナーを得て、やっと社交ダンスデビューができたわけです。チャールズに限らず、妻やガールフレンドの希望に従って社交ダンスのレッスンについてくる男性というのはそもそもの性格が「リードする」タイプではないと思われます。
私をリードするはずのチャールズは、先生にリード、リードと言われるたびに「僕はリードなんて苦手なんだよお」と当惑し、私に「ちょっと、前でも後ろでもいいからどっちにいくか決めてよっ」と言われちゃったりするわけです。なにしろクラスは「ついていきたい」やさしい男ばっかりですから、そこここで「ちょっとちゃんとリードしてよっ!」ってなことになっている模様です。
「リードしたい」男は社交ダンスにはついてこない、社交ダンスについてくる男は「リードが苦手」という社交ダンスパラドックス。
フォローできない女とリードが苦手な男では、さまになるまで長くかかりそうですが、それなりに楽しかったです。「カップルの男性の大半は最初は気乗りのしない様子で来るけど、やってみれば大抵はまる」と先生が言っていましたが、チャールズも最後にはかなりいれこんでました。さあ、週末は自主トレだ。
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投稿者: motokokuroda

アメリカ生活も四半世紀を超えました。お料理から政治まで、興味のおもむくままに。

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