お引越し

11/23/2009
 チャールズがうちに引越してきました。これまでも年中うちに来ていたし、娘が大学に行ったら、一緒に住むという話はしていたのですが、いろいろと事情があって予定を早めることになりました。
 引越しするのは私ではないのですが、引っ越されてくる方もなかなか大変で、ワンルームのアパートのどこにこんなにたくさんの物がと思うほどの荷物をなんとか詰め込まなければなりません。西洋の暮らしは最低限の家具が多い。ベッドにチェスト、テーブルに椅子、肘掛椅子にファイルキャビネット、と大物だけでも結構あるのに、パソコンを直したり、テックサポートをしたりするのが仕事なのでわけのわからんパーツだのコードに加え、CDその他の付属品がえらいボリューム。
 すっかり忘れていたのですが男というのは、どうしてこう物をためこむのでしょう。たとえばLPのレコードがクレイツにびっしり4箱分。1箱だけでも私には持ち上げられない重さ。彼のアパートには一応プレーヤーもあり、つないであったのですが、使われているのを見たことがない。「めんどくさいから」だそうです。「捨てれば」というと「息子にあげられるかもしれないし」って。欲しがるわけないっての。
 ほこりだらけのビデオカメラ。「高かったのにすぐ壊れた」そうです。「捨てれば」というと「もう一度ほんとに壊れたことをじっくり確認してから」って、何年も前に壊れたもんが、どうして直るんだ?だいいち今時テープでビデオなんか撮らないだろっての。
 2年以上前に契約終了した携帯プロバイダーの携帯電話。「捨てれば」というと、「だって全然壊れてないんだよ」って何に使うんだよ!「君のキャリアのだよ」って、要るか、そんなもん。
 パソコンいじりが商売だからか機械ものやパーツを捨てたがらない。彼のアパートのデスクのまわりには、お客さんがもう要らないといったラップトップやデスクトップの亡骸が累々と重なりあっていたのですが、「ハードディスクだけでも取り出せば、それだけ使える」とか「無線のデバイスはまだ使えるから」とかで、すべてお引越ししてきました。
 で、まあ、こういう細々したものはそれぞれの車で往復して運んだのですが、ベッドや肘掛椅子といった大物はさすがに私のステーションワゴンでも入らない。が、引越し屋を雇うほどの引越しではない。ということでユーホールのバンをレンタルすることにしました。それにしても重い家具全部を私とチャールズの2人で運ぶのは不可能ではないにせよ、かなり厳しい。
 チャールズは隣の街で日雇い労働者を雇ってくるといいます。このあたりのナーサリー(植木屋)やコントラクターはそこで日雇いを毎日雇っているという話はよくききますが、私らはド素人です。いくらなんでも見ず知らずの日雇い労働者を車に乗せて連れてくるなんて無謀じゃないかと思ったのですが、チャールズは僕は前にも雇ったことがあるし、元妻は今もときどき雇っている、というのです。チャールズは何年も前に雇った時と同じように街角のたまり場から拾ってくるつもりだったらしいのですが、元妻情報で今はオフィシャルな雇い場があるということを知り、そこに行ってみることになりました。
 街外れの何にもないところを教えられたとおりに走っていくと看板がありました。「Day Laborer Hiring」(日雇い労働者雇用センターってところでしょうか)。Illegal Laborer Hiring (不法労働者雇用)とは書いてありませんが、不法労働であることが明らかなのを、こんなに公にサポートしちゃっていいんだろうかと思いますが、おそらく不法労働者が街角にたむろするのを避けるためにこういうことになったのでしょう。
 さて、ドアを開けると部屋の中に不法労働者とおぼしき男たちがたくさんいます。真ん中には食事も用意されていて、無料なのか有料なのかはわかりませんが、朝からそこにいて仕事が来るのを待っている様子。
 まず、受付係に仕事内容と時間、報酬、必要な人数をきかれます。「引越しの荷物運びに2名、3時間、1時間当たり15ドル」と言うと、この受付係のおじさんがみんなに向かってスペイン語でその内容を繰り返します(私には意味がわからないけどそうだと思う)。受付のテーブルにはピンポン玉が入った大きなボトルがあり、それをグルグルまわして(福引みたいに)転がり出た玉に書いてある番号を読み上げます。そして、ちょっとしたやりとりがあって2人が選ばれました。やりとりはすべてスペイン語なので、内容はわかりませんが、なんだか時代劇でも見ているような不思議な感じでした。私たちがドアを開けてから、ここまでものの1分とかからず、こちらの名前も連絡先もなにもいっさいきかれません。書類もいっさいありません。
 で、その2人を私の車に乗せて、チャールズはレンタルしたバンを運転して引越し現場へ。私たちが雇った2人は2人ともガテマラから来たそうで、40がらみのおじさんと若い男の子。若い子は片言の英語を話しますが、おじさんの方は英語はほとんどわからないようでした。でも、2人とも黙々ととてもよく働いてくれました。
 レンタカー代も含めて引越し費用は200ドル以下。大変安上がりに済んだ引越し。これまでも、引越しでなくとも家具を動かすとか、お金を払っても人手を借りたいと思ったことは何度もあったので、これまで知らなかったのが残念。宣伝するわけにもいかないのでしょうが、改めてアメリカでの不法労働者のあり方を考えさせられてしまいました。
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投稿者: motokokuroda

アメリカ生活も四半世紀を超えました。お料理から政治まで、興味のおもむくままに。

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