魔笛

METの「魔笛」をテレビで観ました。この暮れにMETが子ども向けに製作した特別バージョンで、休憩なしの1時間50分くらいに短縮して、歌もすべて英語バージョンにアレンジされています。衣装、美術、演出はライオンキングのジュリー・テーモア。本興行(短縮版じゃないもの)の初演時には早々に完売で評判のよかったものです。
すごく面白かった。私はオペラファンではなくて、本物の舞台を観たのは数えるほどですから、他と比べてどうということはいえませんが、DVDに録画しておいてあとから観ればいいやと思っていたのに、つい最後まで離れられずに観てしまいました。魔笛そのものが飽きるところのない初心者向けによくできたオペラだということもありますが、ジュリー・テーモアの作り物がすごく楽しかった。実はわたしはライオンキングも観てないのですが、観たくなりました。
全編通じて、とくに良かったのはパパゲーノ。本来が儲け役だけど、パパゲーノ役の歌手の役者としての魅力が、この舞台の面白さをかなり支えていたと思います。が、パパゲーナが・・・、老けてる。婆さんの着ぐるみをパッととると中から可愛い18歳の娘が出てくるはずなのに、中からおばさんが出てきたんじゃ、パパゲーノ2度がっかりだろう。この役は、何はなくとも若手を配役すべきだと思うのだけど。とくにテレビで観れば、若造りしても、老け顔が一目瞭然。テレビでなくともオバサン体型はかくしようがない。腕むきだしの衣装がことにいけない。ジュリー・テーモア、作り物は優れているけれど、衣装をもうちょっとなんとかした方が。
衣装といえば、お姫様タミーナの衣装も全然似合ってない。アジア人のタミーナで、とりわけ肥満している歌手ではないけど、衣装のデザインがバランシン好みの極細女向きの衣装で、必要以上に重量級に見えます。配役は公演日ごとに変わるわけだから、人に合わせてデザインするわけにもいかないだろうけど、バレリーナじゃないんだから、バランシン好みの体型の人が着る可能性は極めて低いと思う。
衣装どうこう以前に体型に問題があったのは王子様タミーノで、「まあ、なんてハンサムな王子様」とか歌ってるわきで倒れている王子様の腹があからさまに盛り上がっているのは、ちょっと。こういうところでひいてしまうので、私は今ひとつオペラが楽しめないのかも。
でも、こういう諸問題はあるにしても、この魔笛は相当に面白かった。来シーズンもこういう企画があったら観に行こうと思いました。METの新ディレクターの新規顧客開拓キャンペーンはなかなか効果をあげてるようです。
 
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投稿者: motokokuroda

アメリカ生活も四半世紀を超えました。お料理から政治まで、興味のおもむくままに。

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