ヒストリーボーイズ

イギリス映画「ヒストリーボーイズ」を観てきました。息子も1人くらい産んでおくのだったなあ、と思いました。
まあ、ティーンエイジャーの娘に辟易してるように、実物はなかなかとんでもないものなんでしょうが、辟易しながらも娘を通して女の子の育っていく過程を観察するのは結構面白いものでもあるので、これを男の子でもやってみたかった。
1980年代のイギリスでケンブリッジ、オックスフォードを目指す高校生のお話なんですが、時代は私自身の学生時代に結構近い。パソコン以前の子どもたちが図書館で本で調べ物をして手書きでレポートを書いています。が、風俗は別として、この少年たちは私の学生時代というより旧制高校の雰囲気。えらく老けた感じがするのは舞台のオリジナルキャストでやっているというせいもあるのでしょうが、このあたりのハイスクールの生徒たちとはまるっきり別の生き物としか思えません。こういう男の子たちがイギリスのエリートにはまだいるんだろうか。

さよなら

世の中クリスマスでしたが、クリスチャンが誰もいない我が家ではクリスマスをやりません。ここ数年、娘は父親とその妹と息子たち(つまり彼女にとっては叔母と従兄弟)とともに旅行に行くことになっています。私はシティから遊びに来てくれた友だち2人とのんびりした週末を過ごしました。
その友達の1人がお土産に、1958年作のマーロン・ブランド主演「さよなら」のDVDを持ってきてくれました。これがもう、つっこみどころ満載の映画。マーロン・ブランド演じるエリート青年将校が日本に赴任して、宝塚の男役トップスターと恋に落ちるというとてつもないストーリーで、しかもマーロン・ブランドに捨てられたアメリカ人婚約者は歌舞伎の花形役者に惹かれていくという脇筋つきです。着物やセットなんかは「さゆり」よりよほどオーセンティックだし、ある意味かなりちゃんと描いているところもあったりするのがまた面白いところなんですが、はずれっぷりは大胆です。いきなり出てくる歌舞伎役者が筋肉隆々の白人(髪を黒くして目を細くして日本人のつもり)。それが女形の化粧して鏡獅子を踊ります。で、この鏡獅子が衣装も長唄も振りもちゃんと鏡獅子で、この白人歌舞伎役者の踊りが結構まとも(少なくとも『さゆり』に出てきた舞妓の踊りより100倍まとも)。宝塚の(映画の中では松林歌劇団という名前になってますが)のレビューもちゃんと大階段もあってなんとなく宝塚風。が、このヒロインである男役トップスターがプロポーズされて告白するのが「私は貧しい家に生まれて親に歌劇団に売られたのでやめるわけにはいかないのだ」という事情。宝塚がいきなり吉原かなんぞのようにされてしまいます。そしてもちろん日本の女と見れば、男と一緒に風呂に入れなければ気がすまないアメリカ映画のお約束はこの映画でもばっちり。決して口ごたえせず男の世話をしまくり舌ったらずにしゃべる日本女のステレオタイプもばっちりだ。けっ。
歌舞伎に能に文楽、茶道と伝統文化てんこ盛りで、日本文化紹介映画としてはなかなか健闘していますが、一番の問題はマーロン・ブランド。とてもエリート将校には見えない(しゃんとしろ、しゃんとっ!)上に、全然シンシアリティーが感じられないので、説得力がない。
が、とにかく楽しめる映画ではありました。時代を感じさせます。

やっと終わった

先週の土曜日、娘は最後のバーミツバに行きました。1年間のバーミツバイヤーもやっと終わったわけです。最後のバーミツバは夜のパーティで、お迎え指定時刻は夜中の12時半。カープールで、私は行きの担当でしたが、夜中の1時過ぎまで帰ってくるのを待っているだけでも疲れます。何度も言いますが、13歳児のためのパーティを夜中までやるなんて絶対に異常な感覚です。みんながそんなことを当たり前だと思っているニューヨーク郊外の常識は本当に変。
バーミツバに限らず子どもたちには、めくるめくような楽しいプランが次から次へと与えられます。とくにホリデーシーズンはすごい。バーミツバの前日も、娘は友達数人と一緒に、若い子に人気のFM局主催のジングルボールというコンサートに出かけていました。チケット発売後数分で完売というお宝チケットを、その友達のお母さんがコンピュータに張り付いてゲット。数人の子どもたちを連れて行ってくれました。オークションではチケットに数倍の値段がつく伝説的なティーンエイジャー向けコンサートなので、誘われれば行くなとも言えません。
この調子でパーティ三昧の暮らしを当たり前にしていく子どもたちは、将来どうやって、現実と折り合っていくのだろうと心配になります。10年後には金持ちでもないのに感覚だけはプチ・パリス・ヒルトンやプチ・ニコル・リッチーみたいになったら悲惨です。子どものうちに楽しさに免疫ができて、楽しみ感覚が麻痺したら不幸なんじゃなかろうか。
日本じゃ中学生は盆暮れ正月もなく受験勉強に明け暮れているのが常識です。それを知ってるだけによけい不安。理由はどうあれ、塾通いや受験勉強に追われる日本の環境は決して子どもにとって悪くはないように思えます。少なくとも夜中のパーティが当たり前の環境よりはずいぶん正常だと思う。

ねりきり

ねりきりを作ってみました。日本にいたら、どこでも美味しいお菓子が買えるので、自分で作ろうとはまず考えませんが、食べたいもの、美味しいものは自分で作らなきゃ存在しないのがアメリカ郊外の悲しさ。これがマンハッタンなら和菓子屋だってありますが。
とにかくえらく時間も手間もかかりますが、ちゃんとできました。粘土遊びみたいで楽しいといえば楽しい。裏ごしがいいかげんなので肌理は粗いですが、豆の味がします。桃(のつもり)の中身は黄身餡、3色玉(クリスマスカラーのつもりなんですが菱餅カラーになってしまいました)の中は漉し餡です。

本格的に冬

今朝の朝7時の気温、華氏16度(摂氏マイナス8度くらいでしょうかね)。おまけに北風がびゅんびゅん吹いて半端じゃなく寒い。東京の霜柱はサクサクですが、ニューヨークの霜柱はゴチゴチです。地面が凍ってて堅い。
午後1時になって外気温は27度。つまり最高気温が摂氏零下3度くらいってことです。雲ひとつない青空なんですが。
とか言ってるうちに週末が過ぎまして、今週は暖か。最高気温が華氏50度(摂氏10度くらい)を超える日が続くそうで、ちょっと中休み。もちろん朝夕は相変わらずゴチゴチですが。
1年のうち半年はこんなんですからね、ニューヨークは。うんざりです。

一気抜き

娘が歯医者で歯を5本抜かれてきました。乳歯とはいえ、一気抜きというのはなかなかすごい。うちの娘は歯が晩生で、いつまでも頑張っている乳歯を歯列矯正のために抜きましょう、ということなんですが、当初は8本一気抜きの予定でした。この1ヶ月で2本抜けてもう1本はほとんど抜けかかっているから自然に任せるってことで、5本抜きになったわけです。アメリカの歯医者はなんでも一気にやってしまうというのが基本のようで、わたしもかつて親知らず3本一気抜きで、3週間ほど人間には見えないくらい顔が腫れたことがあります。
さすがに乳歯では顔は腫れないようですが、帰ってきた時には(本日のドライバーはお父さん)口にあてたガーゼ血まみれの、結構すさまじい状態でした。最初に笑気ガス(laughing gasっていうんだそうです。なんか可笑しい)を吸わされて、予備麻酔4本を含む麻酔注射が28本だったそうです(28箇所ってことだと思う)。
どうなることかと思いましたが、3時間もしたらケロッとしていました。

バケーション

毎年恒例、サンクスギビングシーズンの単独バケーションから戻ってきました。娘をニューヨークに置き去りにして東京で2週間弱。芝居観て、友達と食事して、そりゃあ、楽しく過ごして戻ってくると、これも毎年恒例、唖然とするほど散らかりまくったわが家。私の留守中、娘は元夫のところに寝泊りし、猫の世話等のために学校から帰ってきたあと元夫が迎えにくるまでの数時間をこの家で過ごすだけなのですが、どうすればこれだけ散らかるのか。毎年、さんざん怒られてるのに、私が帰って来る日も時間もわかっているのに、どうして怒られるまで片付けられないのか。
まず玄関から、荷物を運んでくれたドライバーも絶句するほどの散らかりよう。散乱する靴、かばん、バックパックその他(帰ってくると、すぐに投げ出してそのままにするからこうなる)。で、もちろん玄関だけじゃなく、行く先々で怒りの元発見。私のベッドの上には1週間ほど経過したと思われる猫ゲロ(娘が猫立ち入り禁止の寝室のドアを開けっ放しにした)、猫砂ぶちまけ状態のトイレ、食器やごみが出しっぱなしのキッチン。
ただいまも、おかえりもなく、いきなり血圧急上昇の怒鳴りまくりです。バケーション・イズ・オーバーということを、たっぷりと思い知らせてくれます、この娘は。