家族の死に目

日本からお祖母ちゃん(私の祖母)が危篤だという知らせがありました。もう90越えて長く入院していましたから、近いうちに来ると予想されていたことでもありますが、帰るかどうか迷っているうちに、亡くなったという知らせが来ました。電話でもメールでも気軽に話せるし、飛行機だって直行便だし、東京とニューヨークの距離はふだんはあまり感じないのですが、こういうときには外国はやっぱり遠い。危篤と言われると大抵は24時間以内には亡くなりますが、知らせを聞いてから東京に着くまでにはどんなに急いで、うまく飛行機のチケットがとれても48時間はかかります。飛行機は1日1便(航空会社は何社もありますが、出発時間はいずれも正午前後に集中しているので時間的には1便しかないのと変わりません)だし、でかけるとなれば少なくとも4,5日は物理的に戻れませんから、それなりの準備もいります。
つまり親の死に目に会うには、たまたま里帰りしているときに亡くなるとか、看病のためにずっと日本にいるといった状況でないと難しい。海外に暮らしていると、よほど運がいいか(というのか)恵まれた環境にないと親の死に目には会えないわけです。私も母の死に目には会えませんでした。死期が近いことはわかっていたので、数ヶ月の間何往復もしたのですが、いよいよいけないというときには、お葬式に間に合わせるのがやっとでした。
親兄弟なら重病だの死んだのというときには、とるものもとりあえず帰国の算段をしますが、ここ10年でも数えるほどしか会っていないお祖母ちゃんとなると、今度は行くかどうかで迷います。もちろんできれば行きたい。でも、行くとしたら子供はどうするか、仕事はどうするか、いくらかかるか、といった諸事情と、どれくらい行きたいかという死んでゆく人への情の深さを天秤にかけることになるわけで、どっちにしても憂鬱です。 
今回は迷ってるうちに大吹雪の予報が出て、空港が閉鎖。物理的に急いでもお葬式にも間に合わないということになり、なんだかほっとしたような、複雑な気分です。
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投稿者: motokokuroda

アメリカ生活も四半世紀を超えました。お料理から政治まで、興味のおもむくままに。

“家族の死に目” への 2 件のフィードバック

  1. ブログオーナー様 しばらくご無沙汰しておりました。お祖母様が亡くなられたとのこと、お悔やみ申し上げます。やはり物理的に遠いし大雪だし、ということで仕方がないですね。
    私の伯父が亡くなったとき、その息子たる従兄弟の一家は南アフリカ共和国に駐在していましたが、ヨハネスバーグからロンドン経由でまる2日ぐらいかかって戻り、何とか告別式には間に合っていました。両親の家から徒歩圏内に住んでいる私の位置取りは悪くないと思います。もっとも、正月以来会っていない不孝者ですが。

  2. 近くにいると会わないもんですね。生前の祖母に会っていた頻度は、弟と私が同じか、下手すると私の方が多かった。学生時代の友達(カバイチ以外)とかも同様です。

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