琴ツアー5:着物着ぐるみ

(これはシリーズなので、初めて読む方は琴ツアー1から読まれた方が事情がわかりやすいです。)

琴ツアー最後は毎年恒例のブルックリン植物園の桜祭り。正確にはたまたま琴ツアーと時期が重なっただけで、催しとしては、ずっと気軽なものです。会場は植物園の屋外テントステージ。朝はどんよりして小雨が降っていましたが、昼頃から青空がひろがってすごい人出。準備する部屋のある建物からステージのあるテントまで着物姿でお琴を運んでいると、えらい注目を浴びます。歩いてるだけでカメラを向けられまくり、一緒に写真に写ってくれとやたらと頼まれます。要するに遊園地の着ぐるみと同じことで、着物の中身はどうでもいいんですが、それでも気分のいいもんです。

師匠がニューヨークで琴を教え始めた頃は、黒のボトムに白のトップといったありきたりのスタイルの洋服で演奏していたのだそうです。が、ある時、エンターテイメントなんだから見ためもきれいでなきゃいけない、と気がついて、演奏は全員着物という方針にしたのだそうです。わたしが習いはじめた4年前には、既に演奏は着物、という習慣ができあがっていました。男性も紋付に袴なので、三味線ボーイズだってマイ紋付マイ袴です。

着物といっても、日本のおさらい会のように付け下げ以上であること、といったドレスコードがあるわけじゃないし、大枚はたいて新しい着物を仕立てる人なんかまずいません。若い頃に来てた着物だの、母親の(若い頃の)着物だの、古着屋で買った着物だのいろいろな手段で工夫します。渋くて品のいい着物に凝るなんてことも誰もしません。派手できれいにするために着物を着るんですから。で、回数を重ねるごとにみんなさらに派手になってくる。今回のように着物を着る機会が立て続けに続くと、それはさらにエスカレートします。日頃、「装いは派手に」を奨励している師匠が「なんか皆さん派手になってきませんか?」というくらいになりました。なにしろ着ぐるみなんですから、自分じゃないんだから、どんなに派手だってへっちゃらです。どこぞのママも姐さんも演歌歌手もまとめてドンと来いです。みんなで小林幸子まっしぐら。

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投稿者: motokokuroda

アメリカ生活も四半世紀を超えました。お料理から政治まで、興味のおもむくままに。

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